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第3章 カタログNO　２　呼びたい男と呼ばない女　後編

「ええ、勿論いいですよ？」

「次、何時？」

今　一緒に入ってるのに
次の会える日はいつなのかと
そう確認されてしまって

「金曜日…の夜とかじゃダメですか？」

「じゃあさ、金曜は
泊まってくでしょ？俺んち」

顎を頭の上に乗せられてしまって
ギュウウっと後ろから抱きしめられる

「そうですね、金曜日と土曜日なら…」

「平日は？飯とかは？」

「そうですね、
毎日は難しいかも…ですけど」

「俺さ」

「今度は何ですか？」


「付き合うと、
束縛ガチガチな男みてぇだわ。
大丈夫？引いてんじゃね？」


自分でも自分がそうなるのが
意外で信じられないとでも
言いたげに宇梶が言って来て

「責任を取ると言いましたから」

「何？あいりさ、男前過ぎじゃね？
俺が、惚れちゃうでしょ？って
もう、惚れてたわ、マジカッコ良すぎッ」

くすくすとあいりが笑いながら
クルっと宇梶の方を向き直ると
ツンっと人差し指で
宇梶の鼻を突いて

「カッコイイ圭吾さんも、
恰好悪い圭吾さんも、
みーんな纏めて、私は大好きですよ？」

「何それ？褒められてる気
しねぇんだけど？」

「圭吾さん」

「ん？」

「圭吾さん」

「何、どうかしたの？あいり」



呼びたい男と
呼ばない女


そんな私と彼が

知らず知らずに恋に落ちていて

ずっとそれを知りつつすれ違いつつ


恋人同士になったとさ



「何でもないです、ちょっと
呼びたいなって思っただけですから」


だっても　貴方をこっちから

呼ぶ事に

遠慮する　必要なんてないんだから


今までそれを我慢してた分も


呼びたいって思うし

好きだって言いたいって思ってる








カタログ　ＮＯ　２


呼びたい男と呼ばない女




　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　ー　END　ー