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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ
第4章 カタログ NO 3 同棲カップルが2年えっちするだけの話 
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2022年 大晦日

AM 8:00

透真が目を醒ますと
キングサイズのベッドの
隣で寝ていたはずの 
ののかの姿は自分の隣には無かった

その代わりに台所の方から

調理をしている音が聞こえる

朝食の支度…してるんだな

いや 違うか…

出汁の効いた煮汁の匂いと

後…香ばしいエビの焼ける香りが

自分が寝ている寝室までして来て居て


ああそうか 今日は大晦日…だったな…

ベッドから透真が身体を起こして

ベッドルームを後にすると

そのままその匂いを辿る様にして

キッチンへと向かった


「あ、おはよう。透真。
…目醒めてる?朝ご飯食べられそう?
まだ無理そうだったら、先にコーヒー
淹れようか?はい、これ、新聞ね」

テーブルの前のソファに座って
透真が手渡された新聞を読んでいると

白い真四角のIKEAで買った皿に
正月料理のへたが盛り合された物が
自分の前に食べろと言わんばかりに置かれる

「ねぇ、ののか、これは?」

「え?これ、これはね、
かまぼこの端っこでしょ、
それから、ロースハムの端っこに。
後ねぇ、テリーヌの端っこと。
こんにゃくの端っこと、タケノコの
硬い所を薄く切ったやつかな?」

「パンとコーヒーにはさ、
どう考えても合わないと思うんだけど?」

コーヒーメーカーをセットしながら
ののかが透真に忙しそうにしながらも
声を掛けて来て

「じゃあ、今朝はパンをやめて、
ご飯にしたらいいだけじゃない?
文句言わないでよ。チンするご飯あるから。
こっちは朝からこれしてるんだから、
透真は、文句言うんだったら
それ食べなくても良いんだよ?
んもぅ。しょうがないなぁ~、ハイ、コレ。
カズノコの割れてるやつと、
まだ冷めてないエビ1匹サービスしちゃうから」

「ねぇ、ののか。
あれは?ゼリーみたいになってるやつ」

あれがないと言いたげに
透真がののかに訴えて来る

「ああ、あれ?
あれはすぐに食べれないよ。
野菜のジュレで寄せたやつでしょ?
本当に、透真はあれ、好きだよね。
あれは冷蔵庫で冷やしてるから。明日ね。
今はこっち、最初から出来てる方食べといて」

「今はさ、まだ結婚してないし
ふたりだけなんだから。
わざわざおせち料理はさ、
用意しなくていいってののかに、
毎年言ってる気がするんだけど?」

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