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Squall(スコール)〜ボクっ娘は雨に濡れて拾われる
第7章 雨上がる
「雨も止んだし、服も乾いた。そろそろ行くか」
「はい。ありがとうございました。助けてくれて」

 ペコッとお辞儀をした彼女は、彼の顔を見つめてこう思った。

 やっぱり優しい人かもしれない。

「そういえばおまえ、荷物とか持っていないよな。倒れていたときも何もなかった」
「はい。なんにも無いです。置いてきちゃって」
「どこに」
「ええと」

 そう言ったきり答えない。

「財布は?」
「無いです」
「金を持っていないのかよ。これからどうすんだ」
「友だちのところに行こうかなって」
「ふん」

 納得していない様子で鼻を鳴らした彼は、チノパンのポケットから財布を引っ張り出した。

「これ持っていけ」

 取り出した二枚の紙幣を差し出した。

「えっ!」
「やる。返さんでいい」

 驚いている彼女の手に無理やりに握らせる。

「当面の足代とセックス代だ」
「でも」
「ホ別2ってやつだ」
「ああ、なるほど」

 うっかりうなずいてしまったスミカを征也が怖い顔で睨んだ。
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