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Squall(スコール)〜ボクっ娘は雨に濡れて拾われる
第9章 ただいま

しばらく待ったが応答がない。もう一度インターフォンのボタンを押す。やはり応答がない。諦めた彼は、華奢な肩を落とし、うなだれて、ホっと、小さなため息をついた。クルッと踵を返しかけたその時、
「……はい」
沈黙していたインターフォンがしゃべった。男は慌ててインターフォンへ飛びつく。
「あ、あのう。狩野征也(かのうゆきや)さんはいらっしゃるでしょうか」
うわずった高い声で呼びかける。
「俺ですが」
ぶっきらぼうな男の声が答えた。
「僕は、そのう……お世話になった……あのう」
しどろもどろな彼を遮るように、インターフォンからの声がこう言った。
「お帰り。スミカ」
ギッと音を立てて、閉じていた鉄の門扉がゆっくりと開いていく。
「ただいま……です。ユキヤさん」
スミカと呼ばれた彼は、恥ずかしそうに答え、インターフォンへ向かってペコっとお辞儀をした。
「……はい」
沈黙していたインターフォンがしゃべった。男は慌ててインターフォンへ飛びつく。
「あ、あのう。狩野征也(かのうゆきや)さんはいらっしゃるでしょうか」
うわずった高い声で呼びかける。
「俺ですが」
ぶっきらぼうな男の声が答えた。
「僕は、そのう……お世話になった……あのう」
しどろもどろな彼を遮るように、インターフォンからの声がこう言った。
「お帰り。スミカ」
ギッと音を立てて、閉じていた鉄の門扉がゆっくりと開いていく。
「ただいま……です。ユキヤさん」
スミカと呼ばれた彼は、恥ずかしそうに答え、インターフォンへ向かってペコっとお辞儀をした。

