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Squall(スコール)〜ボクっ娘は雨に濡れて拾われる
第3章 スミカ
 車回しから玄関先へ車をつけた。男を下ろしてやり、古風なステンドグラスのはまった重厚なドアの鍵を開けた。中に入ると、むっとする熱気が遠ざかる。しんとしていた。

「ここにいろ」

 玄関ホールの隅に男を寄り掛からせ、灯りのスイッチを入れる。大股に洗面所まで行き、そこで彼は濡れた服を脱いだ。下着も脱いで裸になる。服も下着も、絞ったら雫が滴りそうなほどびっしょりだった。脱いだそれらをランドリーボックスへ放り込む。

 大判のバスタオルで体を拭いてから、裸のまま二階へ上がる。クローゼットルームで新しい下着をつけ、カーキ色のチノパンを履き、素肌の上にコットンのシャツを羽織る。適当にシャツを選び、再び一階へ降りた。グッタリしている男の元へ戻り

「服を脱いでこれを着ていろ」

 クローゼットから持ってきた彼のシャツを男へ投げた。

「今、タオルを持ってきてやる」
「すみません」
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