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低気圧ガール
第1章 低気圧ガール
「ねえ?
なんで最初の時、あんなヘンテコな部屋だったの?」

彼女は、何年も経ったのに、
その話をして、クスクス笑う。


「目隠ししたり、縛ったりするのも、
好きだって言ってるくせに」と言うと、
紅い顔をしながら、

「あなたも、好きでしょ?」と笑う。


結婚して2年目。

いまだに、セックスするのは大抵、雨の日だったり、
台風が接近するような日で、
僕は搾り取られるんじゃないかというくらい、
彼女を悦ばせて、
頭痛を吹き飛ばしてあげようと、
あれこれする。


勿論、セックスだけじゃなくて、
いそいそとコーヒーを淹れて、
お風呂では身体も洗ってあげて、
なんなら、髪もドライヤーで乾かしてあげる。


彼女は、僕の女神で、
っていうより、女王様で、
僕は下僕だ。


今夜も、気絶しそうになるほど抱いて、
二人で丸まって眠りに落ちる瞬間に、
彼女がふと、眼を開けて囁いた。


「あのね。
低気圧じゃない時も、
抱いて欲しいな?」

「えっ?」


僕が話しかけようとしたけど、
もう、彼女は電池が切れたように眠っていた。


僕の天使。
僕の女神で、女王様。

何よりも、
気まぐれで我儘な、永遠の低気圧ガール。




これから、台風シーズンで、秋の長雨。

僕の体力がちょっと不安だから、
明日は奮発して、
野田岩で鰻でも食べに行こうと誘ってみよう。



おやすみ。
僕だけの、低気圧ガール。





(完)
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