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嘘つきは恋の始まり
第2章 そ
今でも、彼が私と付き合っているのが不思議でならない。
「トモコ・・・知子?」
ホテルの一室で桐生さんに抱きしめられ
キスをして私は息を吹き返す・・・
「桐生さん。好き・・・」
1週間前に私を抱いた野口さんの抱き方と桐生さんの抱き方は
色々な意味で真逆で。
どこまでも優しい桐生さんの手のひらは
私を翻弄させる。
そんなに優しく抱かないで。
壊れ物じゃないの。
野口さんみたいに無理やりにでも自分のものだって示して。
私は狡い。
桐生さんに抱かれながら
野口さんを思い出している。
「いたっ」
なに?
キスマーク?
「知子は総務だから・・・あとから分かるより自分の口から言うけど。
俺、来週1週間休暇届けだしたから」
各課の休暇届は最終的に総務部に集まる。
「そうなんだ。旅行?」
「今年銀婚式なんだ」
「そう」
「1週間、会社でも会えないから。ほかの男に牽制」
そう言って会社の制服のブラウスを着たら
見えるか見えないかのところを触った。
「私に言いよる人なんかいないよ」
「うちの部のやつが知子の噂してた」
「ほかの噂だよ」
営業部か。
そういえば佐藤さんに食事を誘われたっけ・・・
「トモコ・・・知子?」
ホテルの一室で桐生さんに抱きしめられ
キスをして私は息を吹き返す・・・
「桐生さん。好き・・・」
1週間前に私を抱いた野口さんの抱き方と桐生さんの抱き方は
色々な意味で真逆で。
どこまでも優しい桐生さんの手のひらは
私を翻弄させる。
そんなに優しく抱かないで。
壊れ物じゃないの。
野口さんみたいに無理やりにでも自分のものだって示して。
私は狡い。
桐生さんに抱かれながら
野口さんを思い出している。
「いたっ」
なに?
キスマーク?
「知子は総務だから・・・あとから分かるより自分の口から言うけど。
俺、来週1週間休暇届けだしたから」
各課の休暇届は最終的に総務部に集まる。
「そうなんだ。旅行?」
「今年銀婚式なんだ」
「そう」
「1週間、会社でも会えないから。ほかの男に牽制」
そう言って会社の制服のブラウスを着たら
見えるか見えないかのところを触った。
「私に言いよる人なんかいないよ」
「うちの部のやつが知子の噂してた」
「ほかの噂だよ」
営業部か。
そういえば佐藤さんに食事を誘われたっけ・・・