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嘘つきは恋の始まり
第1章 う
「チコちゃんの会社、ちいさ~い、んだ?」
確認するように顔を覗き込むそのしぐさは明らかに女慣れしている。
経営管理部の中でも注目のエース。
野口さん。
こんなところに来なくても彼女なんか選びたい放題でしょうに。
私の・・・モトイ。私たちの勤めている会社は
日本中のだれでも知っているような大手商社で
向かいに座っている3人はその会社のエースが集う部のさらに精鋭。
私はと言えば、そんな会社に何とか潜り込み早4年。
彼らのうわさは耳にしてきたけど
なんせ、大きな会社だから。
接点なんか全くないし話したこともない。
「野口さんの会社はおおき~いんですか?」
多少の嫌味を笑顔の下に隠して聞いてみる。
「ふつうだよ」
うちの会社が普通だったら
どの会社が大きいのよ!
そんな言葉を喉もとで飲み込み
野口さんが気づかないように鼻で笑う。
確認するように顔を覗き込むそのしぐさは明らかに女慣れしている。
経営管理部の中でも注目のエース。
野口さん。
こんなところに来なくても彼女なんか選びたい放題でしょうに。
私の・・・モトイ。私たちの勤めている会社は
日本中のだれでも知っているような大手商社で
向かいに座っている3人はその会社のエースが集う部のさらに精鋭。
私はと言えば、そんな会社に何とか潜り込み早4年。
彼らのうわさは耳にしてきたけど
なんせ、大きな会社だから。
接点なんか全くないし話したこともない。
「野口さんの会社はおおき~いんですか?」
多少の嫌味を笑顔の下に隠して聞いてみる。
「ふつうだよ」
うちの会社が普通だったら
どの会社が大きいのよ!
そんな言葉を喉もとで飲み込み
野口さんが気づかないように鼻で笑う。