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Autamoon(秋月夜)
第12章 ルナティックブルー
ルナティックブルー①
『今夜は満月ですねぇ、しかも2年半に一度のブルームーンとスーパームーンが奇跡的に重なった満月らしいのです』
カーラジオのDJがそう話している。
「ほぉ…そうなのか…
今夜はブルームーンとスーパームーンか…」
と、隣でハンドルを握っている営業部長がそう呟いた。
わたしは今日この営業部長と共に出張に同行していた…
「え…部長ぉ、そんな月とか…
そっち系に詳しいんですかぁ?」
正直わたしは、ブルームーンもスーパームーンもほぼ初めて聞いた気がする。
星…
天体…
月…
はっきりいってわたしには全く興味がなかった…
それらの単語が絡んで思い浮かんでくるのはせいぜい『星占い』くらいなもんである。
「うん、いや、それ程までは詳しくはないんだが、だけど遥か昔の中学生時代にクラブ活動で天体観測クラブに入っていたんだよ、だから少しだけな」
「へぇ、凄いですねぇ」
「いや、ほら、必修のクラブ活動ってのがあの頃にはあってな、その時の好きだった女の子が天体観測クラブだったからさ、つい…」
と、部長は、少し照れくさそうに話してきた。
この営業部長は妻子持ちの45歳…
そして我が社、我が営業部内の女子OL達からは人気ナンバーワンの存在であった。
見た目もスマートで、お洒落であり、女子社員には優しく、仕事も出来て、あと数年後には役員になるかも…
との噂もある。
わたしは、そんな部長と隣の県への支店での会議の秘書役として日帰り出張に同行していたのであった…
その支店へは電車で行くにはやや不便な場所にあり、約50キロの距離だからと車での移動と相成ったのだ。
そして部長自らの運転での帰り道であった…
『今夜は満月ですねぇ、しかも2年半に一度のブルームーンとスーパームーンが奇跡的に重なった満月らしいのです』
カーラジオのDJがそう話している。
「ほぉ…そうなのか…
今夜はブルームーンとスーパームーンか…」
と、隣でハンドルを握っている営業部長がそう呟いた。
わたしは今日この営業部長と共に出張に同行していた…
「え…部長ぉ、そんな月とか…
そっち系に詳しいんですかぁ?」
正直わたしは、ブルームーンもスーパームーンもほぼ初めて聞いた気がする。
星…
天体…
月…
はっきりいってわたしには全く興味がなかった…
それらの単語が絡んで思い浮かんでくるのはせいぜい『星占い』くらいなもんである。
「うん、いや、それ程までは詳しくはないんだが、だけど遥か昔の中学生時代にクラブ活動で天体観測クラブに入っていたんだよ、だから少しだけな」
「へぇ、凄いですねぇ」
「いや、ほら、必修のクラブ活動ってのがあの頃にはあってな、その時の好きだった女の子が天体観測クラブだったからさ、つい…」
と、部長は、少し照れくさそうに話してきた。
この営業部長は妻子持ちの45歳…
そして我が社、我が営業部内の女子OL達からは人気ナンバーワンの存在であった。
見た目もスマートで、お洒落であり、女子社員には優しく、仕事も出来て、あと数年後には役員になるかも…
との噂もある。
わたしは、そんな部長と隣の県への支店での会議の秘書役として日帰り出張に同行していたのであった…
その支店へは電車で行くにはやや不便な場所にあり、約50キロの距離だからと車での移動と相成ったのだ。
そして部長自らの運転での帰り道であった…