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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第8章 女久美 54歳

「あ…ん…」

「気持ちよくなってきた?」

「だって…そんな風に触ったらダメぇ…」

「ここ、触ってほしいんでしょ?」

智がいきなり乳房の突起を摘まむ。

「ひゃぁ…」

人差し指と親指で摘まんだまま、
クリクリと突起を弄る智。

クリクリと動かしたかと思えば、
ふと摘まむ力を緩めたり、
きゅうっと力を入れたり、私の乳首を弄ぶ。

ピタッと彼と密着しているお尻に
固いものを感じる。

最初は仕方なしだったのに、
気づけばもっと先を期待している自分に恥ずかしくなりながらも、もっともっと欲しくなる。

私はおもいきってくるっと体勢を変え、
智と向き合う。

そして、お湯の中を手探りで智の体に触れる。

今一番ほしいソレを私は優しく握る。

「欲しい…」

先から根元へ、根元から先へ、
智の目を見つめながら優しく動かす。

どちらかともなく顔を近づけ、唇が重なった。

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