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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第10章 千草 36歳

その夜だけではありません。

夫が出張でいない夜は必ずと言っていいほど
私たちは愛し合いました。
コンドームの減りかたが尋常ではないので
私はこっそり恭平用のコンドームを用意しています。

だって、恭平は一晩に何度となく求めてくるんですから。

テクニックなどない、
ひたすら求めてくるセックス…
射精してもすぐに回復しては挿入の繰り返し…
それだけに息子の性欲の強さに思い知らされています。

もはや私も拒むつもりもありません…
受け入れてしまったんですもの。

だって拒んでも…もう止められない…
今夜も夫は出張…
私は夫に見せたことのないようないやらしい下着を身につけて恭平に抱かれるのを待ちわびます。

最近では快感も感じてしまって
一晩に一度は絶頂に導かれています。

まるでレイプのようなセックスさえ、
相手は愛しい息子。
それに彼が私の中に打ち込む荒々しさには
彼の想いが込められていて…

このままではセックスバカになるのではと危惧しましたが、不思議と私との関係が出来てからは
恭平の成績も上昇カーブを描き出しました。

そして今夜もコンドームの小袋をたくさん枕元にならべて、恭平に襲ってもらえることを今か今かと待っているのです。

第10章 完
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