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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第12章 杏子 23歳

私は、決して不感症ではありません。
濡れないわけでもありません。
私の体なんですから、私が一番知っています。

実は私、高校2年の時に輪姦されたんです。

その時分から流行りだした独りキャンプというものを面白半分でやってみたんです。
周りの喧騒がイヤで、少し離れた場所にテントを建てて…
それが間違いでした。

夜中に気配を感じて目を覚ますと
3人の男が私のテントに侵入してきたんです。
あっという間に裸にされて
声を出せないように脱がされたショーツを口の中に押し込まれ…

こんなに怖くて酷い事をされながら
私はすごく感じていました。
一人の男が私の股間を弄って
「なんだよ、コイツ、俺たちにレイプされようってのにびしょびしょに濡れてるじゃん!」
そう、恥ずかしいけれど私は誰かに見られながらのセックスがこんなにも感じることに気づいたのです。

大股開きで喘ぎ悶える私に、
両隣の男たちは、陰唇に手を伸ばしてきた。
左の男がクリトリスに触れ、
右の男が膣口周辺を触れた。
もちろん私は、この時すでに処女ではなく、経験を済ませている。
先輩に処女を捧げたものの、まったくといっていい程気持ちよくなかった。

オナニーもしてみたけど
全然気持ちよくなくて感じることを知りませんでした。
けれど、他人の指によってもたらされる感触は、
オナニーの時とはまるで違っていた。
男たちのテクニックが優れているとか、
そういうことでは多分ないと思う。

彼らに見られながら弄られる指の動きに、
女を喜ばせようなんて意図は感じられなかったのに、ただ触りたいから触っているだけという無造作な手付きに私は感じまくった。

私はたまらず腰をもじつかせた。
初めての快感に戸惑っていたのでした。

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