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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第23章 康子 48歳
「さあ、今日から彼女がお前の新しい母さんだ」
私が働いていたスナックのご贔屓さんだった彼に
思いもよらぬ求愛を受け、
ほとんどお付き合いもないままに彼の後妻として入籍しました。
彼には高校一年生の息子がいました。
料亭で初の顔合わせをして
新たに夫になった彼は息子さんにいきなり私を継母になったのだと告げた。
恥ずかしいのか不貞腐れているのか
男の子は下を向いたまま顔を上げようともしませんでした。
「康子と言います、どうぞ、よろしくね」
なるべく可愛い声を出して彼の顔を覗き込んで上げました。
一瞬だけ彼と目が合うと、たちまち顔を真っ赤にしてなおさら下を向いてしまいました。
「良一と言うんだ、難しい年頃だけどうまくやってくれよ」
子育てはお前に任せたと言わんばかりに
夫は旨そうに酒を呑んでいた。
夫の仕事の関係でお休みが取れないので
新婚旅行はお預けとなりました。
なので初夜はお家の寝室で迎えることになったのは仕方がありません。
「康子、これで俺たちは晴れて夫婦だ
末長くよろしく頼むよ」
「こちらこそふつつかな女ですが
どうぞ末長く可愛がってくださいませ」
夫は珍しいほどの堅物で
アフターのデートでも私を抱こうとしませんでしたので、今夜が正真正銘のセックスとなります。