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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第24章 早苗 33歳

部屋に入るなり男は豹変しました。
エレベーターの中では恋人のように扱ってくれたのに部屋に辿り着いてハイヒールを脱ごうとする私を後ろから突き飛ばしてベッドに叩き落としました。

倒れこんだ私のスカートが捲れあがり、
ショーツが丸見えになる私に男は羽交い締めするように抱きついてきました。
男の手はやがて、丸見えのショーツを撫で回し
その右手が私のお尻を下から揉みあげる。
もう片方の左手を前方に移動させ、
私の腹部に直接触れてきました。

いやっ!…

男の手の温もりを素肌に感じ、
私は言葉とは裏腹に更に肢体を熱くさせてしまう。反射的に、股間に手を伸ばして男の手を掴み、
それを退けようとしました。

しかし、そんなことで男がやめるはずもありません。
男は更に手を伸ばし、
私の上半身を引き寄せ、ブラの感触を確認するように、私の乳房を手で覆い始めました。

抵抗されて大きな声を上げられては困ると思ったのか、
男の唇で私の唇が塞がれました。

「あっ…だめ…」

男の唇から逃げるように顔を背け、
私はかすかな声を漏らしてしまう。

「奥さん、あなたの事を調査してゆく内に
俺はあんたに惚れてしまったんだ」

瞳を閉じ、嫌がりながらも男に身を任せている私の耳元で、男が優しく囁く。

ブラの上から、男の手がゆっくりと
私の胸を愛撫し始める。
彼の右手は素早くショーツの中に潜り込ませ、
私のお尻の双丘を手のひらで撫で回した。

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