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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第26章 和美 39歳
「本当ですか!ありがたいなあ…
よければ今からでも精神的なものが原因の一時的なインポだと確信を持ちたいんです」
さあ、行きましょうと
お隣の旦那さんは私の腕を取って歩きだしました。
「行くって…どちらへ?」
「決まってるじゃないですか
ラブホですよ!」
「ちょ、ちょっと待ってください!
私は、そんなつもりでお手伝いするとは…」
「ナースさんなんでしょ?
患者に希望を与えるのもナースのお仕事でしょ」
尻込みする私を
弓長さんは強引にホテルに連れ込みました。
逃げる機会は何度もありました。
それでも、こうして彼についてきたのは
少なからずも彼が私のタイプの男性だったことは
否定できない事実でしたから…
ホテルの部屋に入ると
彼は優しく抱きしめてくれました。
「これは不倫とか、あなたを旦那さんから奪うとかじゃないんです…
あくまでも治療の一環として僕に協力してほしいんです」
理由はどうあれ、これは立派な不倫です…
でも、私の心の中に『そうよね…これも治療のひとつよね…』と無理やり自分を納得させる気持ちもありました。
「奥さん…あなたがナースでよかった…
すべて他言せずに胸の内に秘めておいてくれるんですよね?」
彼は私に暗示をかけるように
何度もナースとか医療という言葉を私に投げかけてきました。