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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第3章 史絵 34歳

手早く私の2本の細く長い足の間に手を入れて、
割開いては一層熱いところに手を伸ばしてきた。

薄桃色に色づいた突起を優しく擦りあげて、
蜜を纏った縦に走る割れ目を指先で撫で上げる。

期待していなかったけど、
わずかに触れただけなのに
いつもよりも濡れるのが早い。

「…ぁあっ」

やだ…自分が思うような抱かれ方じゃないけど
自然と淫らな声が漏れてしまう。

ラブホなんだから我慢する必要なんてないのに
抑える様な声音。

そんなよがり声に、より一層彼も興奮してくる。

もっと声が聞きたい、
もっとよがらせてやる
その一心で柔らかい手つきで
敏感すぎる場所を撫でる。

充分すぎるほど濡れたそこはヒクヒクと動き、
男を待ち詫びていた。

2本の指を一息に挿し込んで、
気持ちよくなるところばかり刺激してくる。

互いの身体は知り尽くしているかのように
彼の愛撫に私の体が馴染んでゆく。

「んんぅ…気持ちいっ…!」

私ったら、目を瞑り快感を堪能し初めていました。

時折吐息をもらしながら、
指先を折り曲げて内壁を擦ってくるので
勝手に体がぴくんと揺れる。

「気持ちいいだろ。俺がしてんだから」

ああん…余計な一言さえなければ
いい男なのにと私はジレンマに陥る。

左手は私の柔らかい髪に触れながら、
右手は更に奥まで指先を伸ばす。

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