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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第30章 紗希 37歳
。。。。。。。
「最近さあ、紗希は早朝に襲ってこなくなったよな?」
トーストを噛りながら夫が不意にそんなことを言った。
「そろそろ、ゆっくりと寝かせてあげたほうがいいかなと思って…」
「そういう優しいところが大好きだよ
どうだ?ぼちぼち真剣に子作りに励むか?」
「ほんと?
じゃあ…今夜からは生でしてもらえるのね?」
夫を見送り、私も急いで駅に向かう。
ホームでは鉄道警察というあの男が待ち構えていました。
そうなんです。
あれから私たちは痴漢ごっこで遊んでいます。
私が触る日もあれば、彼が触ってくることも…
そして、あの日、二人が結ばれた駅に降りると
一目散に例のホテルに駆け込みます。
「ねえ…初めての時みたいに
今日からはゴムなしでいいわよ」
「えっ?本当かい?」
「ええ、だってあなたは夫と血液型が同じなんですもの」
どちらの子供を懐妊しても
ずっとこの関係を続けたいと私は微かに微笑んだ。
第30章 完