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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第1章 由恵 28歳

「ほら、そいつも使ってくれって言ってるよ」
圭太はどんどん私に近づいてきて
背後に手を回そうとするです。
「ダメ!これは大人が使うものなんだからぁ!」
バイブを奪おうとする圭太と
それを阻止しようとする私…
その攻防に私と圭太はバランスを崩してベッドに倒れこんだ。
ハッと気づいたときには
すぐ目の前に圭太の顔があった。
その目はギラギラしていて高校生というより
若い獣のような目をしていた。
「由恵さん!好きだ!大好きだぁ!!」
いきなりそんな風に喚いて
私の唇にキスが落とされた。
『ダメぇ~!…』
私は心の中で叫んでいたけれど
テクニックもない荒々しいキスに痺れていた。
チュバチュバと音を立てて
ようやく唇が離された。
「圭太…ダメだったらぁ…」
拒む言葉に甘い意味合いを持っていたことに
私は自分自身で驚いた。
「ね、お願い、やめて…
バイブを使うところを見せてあげるから我慢して…」
見せるだけなら不貞にはならない…
私はそのように考えてスカートを捲った。

