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第39章 悲劇

佐伯に詳しい調査を頼み、愛莉を探そうとするが…
どこに行ったんだ？
愛莉の行く場所なんて……
近くを探してみるが、手掛かりもなく…

「俺だ」
『調査完了しました。
大至急戻ってください』


佐伯からの連絡を受け戻ると、莉華がワンワンと泣いていた。

『なんで、なんで、愛莉さんばっかり！
ご主人様も知ってたはずです！

あの２ヶ月間……愛莉さんは私の事ばかり気にしてくれて、無理ばっかり。
あの石だって……』

「莉華、土井、後でおまえたちの知っていることを教えてくれ」


まずは佐伯からの報告を聞かなければ、対処をしっかりしてから愛莉を連れ戻さない限り苦しめる。
それでは今までと同じた。


『佐伯頼む』


『かなり酷い内容になります。

まず、海斗様のPCから携帯のデータまで全てがハッキングされていました。
仕事関係には興味はないのでしょうね。
まったく手が掛かっていませんでした。

その反面、交遊関係の事は全て手がついてました。
メールや電話はあちらへ情報が行き、支障がないものは海斗様へ送信されていました。

ですが、愛莉さんが関わっている物は手がつけられています。
愛莉さんから海斗様に送信されたものは全て削除され、海斗様から愛莉さんへは、削除又は良いように書き換えられていました』