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最愛の人
第39章 悲劇
眠っている愛莉。
そっと頭を撫でながら顔を見る。
最後に見た愛莉は…痩せていた。
今はもっと細くなり……顔色も良くない。
艶々だった肌も髪も、がざついていて……
口の端は切れて青くなっている。
目の回りも黄色がかってきているが、殴られた痕。
布団を捲ると何も身に付けていない肌は…
乳首の穴は歪に伸びていた。
お腹には青くなりかかっているあざ。
体の線は細くなっているのに、お腹だけは以前よりふっくらしていた。
そっと腹に触ると、不思議なことにポンと動いたのか?
「お前のお陰でママを助けることができた。
ありがとな。
これからは、パパがママを守るから。
お前はゆっくり伸び伸びしてろよ」
カテーテルを入れられ、おしめをしている下半身は真っ赤に腫れ上がりかなりの回数をこなしていたのだろう。
足にははっきり手痕だとわかるアザばかり。
どれだけの力で掴まれていたのか……
背中は………腰辺りに火傷の痕が隙間なく…
角材で殴られたであろう痕は深く傷が付き…
鞭やバットのような痕で、一面が黒く変色していた。