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第43章 繋がり

「鐘美さんは、愛莉の母親と出会う前に中国の裏社会に足を踏み入れていました。

一度日本に帰国した際、母親に出会って恋に落ちたそうです。
２年ほどして愛莉を身籠ったらしいのですが、鐘美さんはその話を聞いた後姿を消しました。

母親は鐘美さんの素性も知らされていなかったようです。
この話は知らないと思いますよ。


姿を消した鐘美さんですが、足をあらう為中国のトップに連絡をした後拉致され連れ戻されました。

愛莉、お前とお母さんを人質にされていたんだ。
日本に戻れば…母親は風俗以上の場所へ、娘は中国の農家へ売りに出すと。

鐘美さんですが、生きてはいます。
ですが…今はトップの右腕となっていて接触は困難です。


ただ…明日、接触のチャンスがあります。
仁科さん、どうなさいますか？」

『もちろん会おう』

「愛莉はどうする？」

「…………


会います」

「わかりました。
明日会社の方に仕事の取引でいらっしゃいます。

仁科さん、お待ちしてます。
愛莉のことは会社に連れていくよ」