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第43章 繋がり

色々なことがありすぎて…
気付いたときには家にいました。


「ご主人様…
私の父は鐘美と言うんですか？」

「ああ。
鐘に美しいでかねよしだ。

美鈴と字だけでないな…
鐘と鈴…
お母さんは強い人だったんだろうな」

「グスッ…
はい……いつも私が第一で、弱音なんて吐いたことないんです。
母は私の理想の母親です。
でも、私は母のこともあまり知らないんです」

「お母さんのことも調べてみようか？」

「いえ…でも、実の今後の為にも調べておいた方がいいのかもしれませんね」

「わかった、調べておくよ。
愛莉…おいで？」


ご主人様へ近付くと、ぎゅーと抱き締められました。

「ご主人様？どうしたんですか？」

「泣いていいぞ」

「ふふ。
泣きませんよ…でも、ご主人様の腕の中は気持ちがいいです」

「そうか？」


ご主人様は私を抱き締めながら、何を考えているのでしょうか？
私は天涯孤独だと思っていたのに、祖父が身近にいた。
父も生きていた…
実感がわかないけれど、明日会えば何か感じるのかな？