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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第10章 『次の日の朝』

複数台仕掛けて置くのは、死角になって
短小店長のした事がカメラに証拠として残らない
なんて事にならない為の保険でもある。

これらの機材は…車の中で、別所で待機する
真奈美から全部映像も音声も
管理が出来る様になっていて。

美幸さんには、小型のワイヤレスイヤホンを
片耳にセットして貰って、真奈美ちゃんの
指示通りに演技をして貰う手筈になっている。

「仁君…と、
仁君の助手さんも…ごめんなさいね…」

お茶を用意してくれた美幸に対して、
僕はまだ準備があるのでと…、
もう…例の短小店長が来るまで1時間ほどしか
時間が無いのに…仁さんは慌てた様子で
玄関の方へと向かって行ってしまって。

『じゃあ、後は…真奈美ちゃん、
美幸さんに説明して差し上げてね?
僕は…、多分10時には間に合わないので
ちょっと遅れますけど、必ず…戻りますので』

「え?間に合わないって…仁さん…ッ」

「分かったわ…、仁君。仁君には
何か…考えがあっての事だもんね…待ってる」


仁さんには何か考えがあるみたいだけど…。

真奈美にはさっぱり…分かりません…ッ…。

仁さんが不在のまま…、もう30分程で

例の短小店長が

白鳥さんの家に来る時間になるので。


家の真ん前に車を

置いたままにしてはおけませんので。

慌てて車を…、目立たない場所に移動させて。

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