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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第12章 『真奈美と仁』
彼女を…、抱いてしまったとしても
萌花の身代わりにしてしまうだけだし。
本舗の仕事で…、色んな女性を抱けば抱く程。
結局の所真奈美ちゃんの事を悩ませて、
苦しめるだけの結果しか…
生み出しはしないだろうから。
どっちにしても、僕は
…真奈美ちゃんを泣かせるだけの男でしかなくて。
だから…僕は…、
彼女をひとりの女性としてじゃなくて。
優秀な助手に…、真奈美ちゃんを
仕立て上げようとしてるのかも知れない…。
はぁ…と、仁が…深いため息をもう一つ…、ついた。
『寝るか…』
ーーー
ーー
ー
真奈美が…目を醒ますと…、
チュンチュンと外からは
鳥がさえずる声が聞こえていて。
鳥と言ってもすずめの声が聞こえてるだけなのだが。
いつの間にか…眠って居て、朝になって居た様だった。
「ん…、朝…?」
のそ…っと真奈美が
ベッドから身体を起こそうとして。
仁さんの匂いが…
自分の身体に移ってるのに気が付いた。
仁さんのベッドで眠って居たのだから…、
自分の身体に匂いが移ったとしても
それは当然なのだが…。