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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第16章 『元カノからの依頼』
自分達でそう思いながらも、
歩み寄れない…プライドみたいなのが
僕から見たら邪魔してるって…
だけに…しか…、見えない…けどな。
『後…は…、そうだな…。
その後に…裸になって抱き合って、
一緒のベッドで寝たらいいよ。
セックスしなくちゃって、思ったら
義務みたいになるからね、
セックスはしないでいいし、
しようとか考えずに、
ただ抱き合って寝れば良いよ』
「ん?仁…?どうかしたのか?
具合が悪いのか、顔色が悪いぞ?」
『大丈夫…、何ともないよ…小町。
僕も…妻を思い出してただけ…。
嫌いになった訳じゃなくて、
甘えて来るのに。萌花が…、
妻が…そっちだけ…
急に断わり出す様になったのを…ね
ちょっと、思い出してただけだよ…』
「その時の…自分が、
そう出来なかったのを、
お前は…ずっと…気にしてるのか?」
グイっと缶コーヒーを
一気に煽る様にして
仁が飲み干すと。
『そうだよ…、小町…。
僕は…あの時…、自分の妻を…萌花を…
どうしてやればいいのか…って。
悩みはしたけど…、
夫婦としての在り方を…彼女と…
しっかりと…向き合おうとしなかった。
それを断る彼女に…理由も知らずに
声を荒げたり…した事もあった…しね…』