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第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』

「良いですよ、仁さん。
真奈美にはごめんも
ありがとうも要りませんから」

『……真奈美ちゃん…は、
それでいいの…？』

「ええ、良いですよ、
それで。真奈美は気が
長いって言いましたよ？」


それに…仁さんが…今までみたいに

真奈美との距離を保つ事じゃなくて。

真奈美との…距離を…近付ける事に

努力してくれてる事は

…真奈美にも分かるから。

仁さんと…この先も

一緒に居たいって思うんだったら。

この…仁さんの変化を…

真奈美は素直に喜べばいいし、

こっちから…無理にグイグイ距離を

詰めなくても…

一緒に居れば…良いなって…。

その事に気が付いたから、

こっちもそれを慌てて

詰めようって思わなくなったし。

ちょっと…

吹っ切れた部分も…あるんだけど。

『真奈美ちゃんって…
まだ１９なのに…何と言うか…
その、肝が据わってるよね？』

「そうですか…？仁さん。
でも…、思うんですけど～、
真奈美位…じゃないですか？
仁さんの…助手なんて…、
まともに出来るのなんて…」

『それは…助かってるし…、
正直…真奈美ちゃんには
…色々して貰ってるから。
夫婦円満本舗も…２人だけでも
やって行けてるんだとはさ…。
僕も…思ってるんだけどね…？』