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第18章 『遊亀美月の決別と決断』

伊藤雄介と森園が交際し始めた時期も、
まだ小林と付き合って居た頃からなので。
結婚詐欺は立証が難しいが、
訴えられない訳じゃないから、
そっちに…強い人を紹介するとは
小林さんには伝えて置いた。

「すいません…茂木さん…
ありがとうございました…。
森園美海の…子供が…、
自分の子供である可能性は…低いとは
自分でも知識から知ってましたが…。
もし…が…あったら。
責任を…と思ってましたので。
ありがとうございます、これで…綺麗に
彼女の事に関するもやもやも…
忘れる事が…僕も…できそうです…」

そう言って…暗い顔…ながらも
少しだけ…穏やかな表情になった
小林は仁と真奈美に頭をさげて。
夫婦円満本舗を去って行った。


森園は…その辺りは…、
典型的な魔性の女であり
恋多き女ではあったが…。

他の男性とは違って、
遊亀正樹とは年単位で
関係を続けているので…何らかの
”理由”があるとは踏んではいたのだが。

自分のロマンス依存の所為で
同性の友達がほとんどいない森園は
女性工作員にあれこれと、
自分が他所の彼を略奪した話やらを
嬉しそうに話をしてくれていたので。