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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第19章 『真奈美ちゃんからのご褒美』
「仁さん…はい、コーヒーどうぞ」
『うん、ありがとう。真奈美ちゃん…』
ソファで寛いでいる仁の所に
真奈美がマグカップに
コーヒーを淹れて持って来て。
仁が礼を真奈美に言いながら、
マグカップに口を付けた。
「そう言えば…、仁さん。
いよいよ、明日は…沢野さんの
ご主人のお誕生日ですね」
『そうそう、打ち合わせは念入りに
何回もご主人とはさせて貰ったしね。
脱マンネリの…思い出に残る様な
バースデーパーティーを
ご夫婦には過ごして貰うつもりだよ?』
「えっと、明日の
バースデーパーティーの
私の動きの段取りとか…、
教えて貰えますか?仁さん…」
『明日は、真奈美ちゃんにも
あれこれして貰いたいことあるしね…。
これ飲んだら…明日の、
段取りを説明するから…さ。
そこまで難しいことじゃないから、
真奈美ちゃんなら…余裕だと思うよ』
「もぅ~、そうやって仁さんは
勝手に真奈美のハードル上げすぎですって」
これは…僕と…真奈美ちゃんとの…
上司と助手としての、立場の
確認と擦り合わせ…みたいな…。
言わば…ちょっとした…、
儀式の様な…感じの物で…。
僕の期待に…彼女が応えてくれる…。
でも…これも…一種の共依存か……。
『まぁ…、悪くは無いけどね…』
「仁さん?何か言いましたか?」
『ううん、コーヒー美味しいよ』
「変な仁さん…」
『仁さんは…何時も変でしょ?』