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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第21章 『白鳥美幸のその後』
けど…今は…、
美幸さんの隣にいるのは…
美幸さんのご主人の
白鳥慎二…さんではなくて。
茂木仁と…デートをしたいと
そう…依頼して来たのだから。
20年ぶり…ぐらいになるかも知れない
同じラブホテルの…、同じ部屋で
思い出に思い出の記憶を…
塗り替えて欲しいのか、追加したいのか。
この依頼の…意図を…考えてみたが。
今の…僕のすべきことは…。
旦那さんのフリをする事ではなくて、
一人の茂木仁と言う男として、
今…目の前にいる…
白鳥美幸さん…と言う女性を。
今夜……、一夜限りの恋人として…
抱く…と言う事…なの…だろう…。
そんな事を考えながら、仁は…
部屋の玄関で履いていた靴を脱いだ。
玄関から部屋に上がった
ばかりの場所の入口の壁に
美幸の身体を押し付けながら貪る様な
濃厚なキスで唇を奪った。
「んんっ…ふっ…ん~んッ…!!
ん、もぅ~、イキナリなの…?
仁君…、せっかちは…嫌われるわよ?」
『……嫌い…ですか?
美幸さんは、こう言うの』
そう…耳元で囁き掛けて
熱い吐息を吹きかけると。
ぴく…と…小さく身体を震わせる。