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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第22章 『初めての彼女』
一緒に…勉強したりして…。
教えてと言われた所教えたりして。
説明してる時に…身体の距離が近くなって。
「……茂木…君…」
『……柏葉さん…』
「あ、…あのね…?茂木君の事…
仁…君って…呼んでもいい?
その…私達…付き合ってるんだし…
苗字で呼び合うのも…変かなって…」
『えっと…、じゃあ…陽詩…さん?』
柏葉さんと呼んでいたのを
名前の陽詩に置き換えただけだけど。
むっ…と…下の名前で呼んだのに。
柏葉は不満そうな顔をしていて。
「そ、そうじゃ…なくって…
陽詩は…陽詩で良いんだけど…そのッ
陽詩さん…じゃ…なくって…ッ」
『陽詩…ちゃん?…』
あっちがこっちを”仁君”と呼ぶなら
こっちはあっちを”陽詩ちゃん”と
呼んだら…丁度いいんじゃないかって。
試しにそう彼女を呼んでみた…んだけど。
目の前の…柏葉が、
こっちが名前をそう呼んだだけで。
顔を真っ赤にしていて。
『暑い?顔赤いよ?陽詩ちゃん』
「ちっ、違っ、じっ…仁君に…、
名前ッ…呼ばれたから…だよ…ッ…」