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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第22章 『初めての彼女』
『こんな風に…一緒に
料理したりするの…新婚さんみたいだね』
「う…うん、一緒に…お料理してくれる
旦那さん…は、素敵だと…思う…よ…」
キッチンで並んで作業しながら、
隣にいる柏葉に仁が声を掛けると。
恥ずかしそうにしながらも
柏葉がそう仁に返して来て。
料理の合間に…キッチンで
キスしたりして。
「んっ、ん、仁くん…ッ…」
『…陽詩ちゃん…』
「さっきから、キス…ばっかりだよ?」
キスばっかり合間にしてたからなのか、
僕がひとりでオムライスを作るよりも
オムライスを作るのに
時間が掛かってしまっていた。
完成したオムライスを、
ダイニングテーブルの所で
柏葉と一緒に頂きますをして食べた。
いつもは…夕飯は…ひとりだから。
一緒にダイニングテーブルを
誰かと囲むのも久しぶりな感じがする。
ちょっと…形が歪なオムライスは、
いつも…ひとりで食べている
静さんが作ったオムライスよりも
美味しいって感じた。
「ねぇ、仁君…。美味しい?
ちゃんと…オムライス…出来てる?」
チキンライスの時点で
味見はしてるから、
味的には…問題はないのは
自分も分かってるはずなのに。
心配そうにしながら、柏葉が
こっちがオムライスを食べているのを
じぃ~っと見つめて来ていて。
正直…そんなに見られてると、
食べるにも食べづらいんだけど…。