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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第27章 『個人パーティーのサクラ』

予約の16時から20分程過ぎて、
夫婦円満本舗の自動ドアが開いた。
そこに入って来たのはTシャツに
ラフにスーツを来た40代の男性で。
キッチリとしたスーツの印象に
Tシャツでラフさを合わせていて
丁度いい抜け感のあるコーディネート。
「撮影が長引いてしまって、
予約の時間に遅れてしまってすまない。
やぁ…会うのは…6年振り…ぐらいに
なるか……な?憶えて居るかい僕だよ」
予約の時間の遅刻して来た男性は、
仁の昔の知り合いの様で
そう声を親し気に掛けて来た。
『ええ、憶えていますよ。
イガラシとお聞きしてもしやとは
僕も思ってたんですが…、
樹さんでしたか…。当時は…
樹さんの作品に幾つか僕を起用して頂いて』
五十嵐の言葉に、仁がそう返事を返して。
真奈美が応接セットのソファに
腰かけた五十嵐にコーヒーを出した。
「うん、良いね…、君……。
ビジュもいいし、カメラ映えしそうだし。
スタイルも…良いねぇ。君、
どうかな?ちょっと…1本
単体企画…出てみない?」
「え??え?…カメラ映え?
単体企画……って…あの…一体」

