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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第8章 これからもずっと
「咲~早くいかないと映画始まる!」
「ま、待ってよ!もぉ~創が無理やりするから..」
私は玄関で待つ創に駆け寄った。
「ほら、どの靴はくの?」
「赤いヒール!」
ピアスをつけながら答えると、はい、と出される。
「ありがと!あーあと何分?」
「1時間ないよ!」
私は急いでヒールをはいて家を出た。
鍵をかけて、創の手を握る。
にこっと笑うと、グロスを塗ったばかりの唇にキスされた。
「わわっ!」
「あ~創ついてるよっ」
私は慌てて唇を拭う創を笑って、急いでエレベーターに乗った。
「もうちょっと遅い時間の予約しとけばよかったかな..」
創が電車でつぶやいた。
「..遅い時間でも同じだよ。」
私はさっきの情事を思い出して、顔を伏せた。
私と創は大学三年生。
ずっと親友だったけど最近付き合い始めた。
ほぼ同棲みたいになってて(創が私の家に入り浸ってるだけ)、昨日も泊まっていた。