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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第4章 クリスマスの再会

「いらっしゃいませー」

今日はクリスマス。
恋人たちの甘い夜がやってきた。

(まぁ..そんなの関係ないけどね。)

私は一人で思いながら、コンビニでのバイトに勤しんでいた。

「桜ちゃーん!外でケーキ売るの、手伝ってやってー!」

店長に言われ、しぶしぶ返事をして外に出た。

(お前が出ろよオヤジ。)

内心毒づきながら、私は他のバイトに混じってケーキを売る。
親子連れ、カップル..色々な客が買っていくのを見ながら、私はポツンとバイト達に馴染めず立っていた。

(こんな甘ったるいケーキのどこが美味しいんだか。)

私はそんなことを思い、苦手な作り笑いを繰り返す。

その時、女子高生だろうか、三人の女の子たちがキャーキャー騒ぎながら、こちらへ来た。

「どれにする~?」

「サユカの慰め会だし、あんたが選びなよ~」

「え~」

笑いあいながら、うだうだ悩む三人に私は笑顔が固まる。

(早く決めろ。)

結局一番安いホールケーキを頼んだ。
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