この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第7章 Xmasな夜
「まぁさ!サユカも島田のことなんて忘れて飲め飲め!」
「琴美飲み過ぎやわ~!」
赤い顔でへらへらと缶ビール片手に私の肩を抱く琴美を呆れ顔でみた。
「あれ~?てゆーか~早苗はぁ~?」
「ばかね、何回言ったらわかるの!早苗は今日は来てないでしょっ!」
「ああ、そっかぁ~」
都と目を併せて私たちは肩をすくめた。
「琴美、私ちょっとトイレ借りんで~」
私が立ち上がって聞くと、ニコニコと何度も頷いた。
(ほんま酒に弱いんやから..)
私は苦笑いしながら部屋を出た。
私は斉藤サユカ。
街はカップルで賑わう日に、何故か私たちは女だけでクリスマスパーティーをしていた。
(まぁ私のためなんやけどさ....)
分かってはいるけど、今年こそ彼氏と過ごせると思っていた分、傷は深い。
恋に生きる女子高生なんてそんなもん。
..とまぁつまり、私の失恋を慰めるためにみんな集まってくれたのだ。
琴美と都はフリーだったから3人で女子会。
琴美の家で泊まりも兼ねている。
トイレから出て私は携帯を開いた。