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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第7章 Xmasな夜
「....っあのクソ兄貴!」
兄から来ていたメールには、彼女の横顔とこんな文面があった。
ー百合ちゃんとデートやで~!お前今日、絶対帰ってくんなよ!ー
「誰が帰るかアホ!」
一人で毒づきながら、さり気なく画像を保存する。
(また百合ちゃん、気づかんうちに撮られとんで..)
そう思いながら、ちょっとにやけた。
(かわええなぁ..なんでこんな人があんな男好きになるんか分からんわ。)
私の兄の彼女は、超美人。
最初家に来たときは、ちょっとキツそうだと思ったけど、照れ屋で思ったことはスッパリ言う女の人だった。
終始デレデレている兄貴のどこがいいのか、私にはさっぱり理解不能。
けどお姉ちゃんが欲しかった私は、すぐに打ち解けて大好きになった。
今では遠恋中の兄貴より会っている。
「サユカ~何叫んでるの~?」
都の声がして、私はあわてて携帯を仕舞い部屋に入った。
「どうしたの?」
都が怪訝そうに私を見上げるのを適当にごまかして、私は床に座った。
その時、
ーピロリンー
「ああ~私の携帯だあ~」
琴美がへらへら携帯を開いた。