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第10章 柿谷早苗のブルマー【遊戯・五】

尤も、この延々とした“反時計回り”の愛撫では、早苗はただ悶えるだけだった。

「あぁっ……あっ――あんっ、んんっ――んっ、んんっ、あっ……」

しかしここに至って、早苗にそれ以上その言葉を急かすのも、どこか興醒めするように私には思われた。

だから早苗に催促する代わりに、私は早苗の左の乳首に施す舌先に、それまで以上に豊富な動きを取り入れた。

◇◇◇◇◇

ある時には、私はスローテンポのワルツを、頭の片隅に流した。

その律動（リズム）に合わせて、三拍子で一周するように舌を“時計回り”に動かして、早苗の乳首を転がした。

またある時には、無限大を表す記号“∞”のように動かして、その交点に据えた乳首を、ビチビチと嬲った。

そして“∞”に飽きると、一度――ぶちゅぅぅぅ～～ぅぅぅっ――と乳首に吸い付き、それからまたワルツを流した。

今度は“反時計回り”に、三拍子で二周するよう心掛けて、円を描くように舌を動かしてみる。

◇◇◇◇◇

そんな具合に舌の愛撫を豊富にすると、応じて舌先が立てる卑猥な音も、また早苗の唇から溢れ出す喘ぎ声も、それまで以上に豊富になる。

理科準備室には、より破廉恥になった早苗の喘ぎ声と、早苗の左の乳首を愛撫する私の舌の音だけが響いた。

「あっ、あぁんっ……はぁっ――っあんっ……くふぅ、あんっ、あ、あぁぁ、ぁぁ……」

――くふぬちゅっ、ねちょぉぉっ……ちちゅっ、ぬろちゅっ、ちゃっ、ちゃちゅぷっ――

私は――猥褻な音を意図的に立てて乳首を転がしながら――ただ心の中だけで念じた。

――つちゅっ、つつちゅぽっ、ちゅぽっ……むろちゅぽっ――

（ほら、言うんだ、早苗……“チ×ポ”って、言うんだ……“チ×ポ”、“チ×ポ”、“チ×ポ”……）

果たして、そんな私の祈念が通じたのだろうか――ここでも、先程の“オマ×コ”の時と同じように、早苗は“いつしか”、その発声に挑戦していた。