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僕の妹~千尋~
第2章 初対面
「まぁ、拓海くん、久しぶりねぇ。元気だった?」
「はい、元気です…」
母、裕美の義理の姉に当たる寛子がそう言って出迎えてくれた。
母方の祖父も祖母もすでに他界している。
実家には僕からしたら叔父と叔母、そして従兄弟が住んでいた。
「拓海くん、もうお母さんと妹さんは来て待っているわよ」
叔母の寛子はそう言うと嬉しそうだった。
僕はちょっと照れくさそうに笑って見せた。
玄関を上がり廊下を通って突き当りが茶の間になっている。
そこに母と妹はいる様だった。
茶の間に入ると大きな座卓がありそこに若い娘と母らしき女性が座っていた。
母と会うのは何年ぶりだろう。
僕の記憶が確かなら、2歳の時に両親が離婚してから1度も会ってはいない。
今の母の姿を想像する事ができなかった。
「やぁ、拓海くん、久しぶりだね、元気だったかい?」
叔父の博隆がそう聞いてきた。
「はい、お陰様で元気です。叔父さんもお元気そうで…」
「さ、挨拶はいいから座ってくれ」
僕は叔父に促されながら大きな座卓の座布団に腰かけて座った。
目の前には僕の知らない女性が二人座っていた。
ひとりは年の頃40歳後半くらいの女性の様に見えた。
もうひとりは明らかに20歳代に見える。