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僕の妹~千尋~
第10章 千尋
「お兄ちゃん、ポトフ美味しい?」
千尋が聞いてくる。
「あぁ、も、もちろん、お、美味しいよ…」
ちょっとしどろもどろになりながらそう返事をした。
僕は心臓が飛び出しそうになるくらいにドキドキしていたのだ。
「良かった~」
千尋が嬉しそうにそう言った。
僕は早々に夕飯を済ませた。
大好物のポトフの味も余り分からないままだった。
僕は食後の食器の後片づけを手伝った。
千尋が食器を洗い、僕がそれをふきんで拭いて食器棚に入れてゆく。
僕は何気に聞いてみた。
「千尋はお兄ちゃんの事どう思ってるんだ?」
「え?お兄ちゃんのこと?」
「そうだよ…僕のことだよ…」
「どういう意味で?」
「え?男としてどう見てるのかな?って思って…」
「うん、好きよ…」
「好きってどう言う意味で?エディみたいな感じか?」
「エディはパパよ…」
千尋はそう言うと笑うのだった。
「パパとお兄ちゃんは違うわ」