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ソルティビッチ
第1章 ソルティビッチ…
 12

 わたしのビッチな、メス犬の、エス心の衝動が疼きだし…

 そして…
 スイッチが入った。

「ふうん…」

 やっぱり、いくら見た目がかわいくても、男には、いや、オスには違いないのかぁ…
 と、反対側に座っている彼を見ながらそう思う。

 よしっ…

 彼の、かわいい男の子のオスの本能を刺激してやろう…

 わたしはそう思い、そして、カクテルを飲みながら…
 ジーっと、彼を見つめていく。

 すると…
 程なく、彼は、わたしの見つめる視線にハッと気付いたようだ…
 そしてわたしと目が合った瞬間に、慌てて視線を横に逸らす。

 だが、わたしは視線を彼に注視しして見つめたままに…

 フォークに刺した腸詰めウィンナーをゆっくりと…

 口元を大きめに開き…

 まるで、あの時の様に…

 唇の中に挿入れていく。


 彼は、そんなわたしの仕草に気付いた瞬間に…

 逸らした視線をわたしに戻し…

 まるで固まったかのように見つめ…

 いや、視線が外せなくなったかの様に…

 そして…

 そんないやらしいわたしの口元を…

 ウィンナーを咥える唇を…

 ガン見してくる。



 ほらぁ、見てぇ…

 まるで、キミのモノを…

 咥えているみたいでしょう…

 わたしはそんな想いを込めて、彼を見つめていく。


 すると…

 そんなわたしの想いが伝わったかの様に…

 彼の目が…

 濡れ…

 興奮したかの様に揺れ…

 見つめ返してきた。


 わたしと彼との間には、二組の、四人のお客が存在しているのだが…

 わたしと彼のお互いは、そんな視線で…

 昂ぶりの想いを交わしていく。


 さあ、キミ、どう…

 ほら、わたしを…

 このビッチなメス犬のわたしを誘うのよ…

 誘いなさい…

 ほら…

 かわいい…

 キミ…
 

 そしてわたしの昂ぶりの疼きが、更に昂ぶり、増していく…

 メス犬の本能の疼きは…

 最高潮に昂ぶってきていた…


 
 


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