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ソルティビッチ
第1章 ソルティビッチ…
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 仕方なくわたしの中の保険を使ったのだ…

 そう保険…

 それは在籍しているスポーツジムのインストラクターの男の事であった…

 その男は、まさしく保険的な存在であり…

 似たような存在である彩ちゃんとの関係とは似て非なりである事の…

 本当に、居ればいい…と、いうだけの存在の男であるのだ。

 そして…
 
 彩ちゃんに対しては愛があるのだが…

 そのスポーツジムインストラクターの男にはそんなモノは全く無く、ほぼバイブ代わりの存在なのである。

 わたしの日常は…

 月曜から金曜日は自営業の仕事…

 土日祝日はバスケットコーチング…

 夜は…

 曜日を問わず最低週2回は映画舘での映画鑑賞…

 週1回のエステ…

 2週間に1度の美容室、ネイルサロン…

 そしてバスケットコーチングを始める前は週2回以上通っていたのだが、最近は月に1、2回になったスポーツジム通い…
 
 そしてほぼ毎晩の様に…

『バーBitch』…

 居酒屋…

 ビストロ…

 ワインバー…
 に、通っている。
 
 その中でも『バーBitch』は、2軒目としてもほぼ毎晩であった…

 そのスポーツジムインストラクターが一応、最低保険的な、バイブ代わりの男なのだ。

 でも、ここ最近は、本当に腐れチンポばかりであり、男の雑さ、情けなさに辟易していて…

 本気で彩ちゃんだけでもいいのかも…
 と、考えていたくらいであったから、そのスポーツジムインストラクターの男とのセックスも久しぶりであった。

 本当にこの前の駿くんの存在感と、チンポの魅力に魅了されて、久しぶりに疼きを鎮める為に男が欲しいと思ってしまい…
 だが、駿くんからの連絡は無いし、自分のつまらないプライドのせいで連絡できずに、つい、そのスポーツジムに行ってしまったのだ。

「久しぶりね…
 スペシャルコースで…」

 わたしはそのスポーツジムに入り、受け付けにコースとインストラクターの指名を入れる…
 そしてその指名こそが、彼との合図であった。

 そのインストラクターの男とのそんな関係は、遡れば約3年になる…

 当時はバスケットコーチングはまだしておらず、2度目のガン罹患によるリハビリ代わりにとスポーツジム通いを始め…
 その時に口説かれた事がきっかけとなって、未だに関係を続けているのだ。



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