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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第35章 出逢い~黄金の少女(おとめ)~

そういった諸々の苦難、悪しきものから、彼を守り抜けるのか? 母は訊いているのだ。
王妃は一気に言うだけ言うと、また溜息をついた。
「これだけ言えば、あなたらなら判るでしょう、賛。あなたが彼を望むというのは、そういうことなの。あなたが愛する彼に生涯、後ろ指をさされつつ茨の道を歩かせるということ。あなたが彼を本当に大切だ愛しいと思うなら、この想いはきっぱりと封印して断ち切るべきだと判るわよね。それでも、あなたがあくまでも彼を自分のものにしてしまいたいというなら、それは愛ではなく、傲慢で自分勝手な男の所有欲にすぎない」
王妃は一気に言うだけ言うと、また溜息をついた。
「これだけ言えば、あなたらなら判るでしょう、賛。あなたが彼を望むというのは、そういうことなの。あなたが愛する彼に生涯、後ろ指をさされつつ茨の道を歩かせるということ。あなたが彼を本当に大切だ愛しいと思うなら、この想いはきっぱりと封印して断ち切るべきだと判るわよね。それでも、あなたがあくまでも彼を自分のものにしてしまいたいというなら、それは愛ではなく、傲慢で自分勝手な男の所有欲にすぎない」

