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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第4章 序章~最初の「死」~

とりとめもない考えに浸っていられる中はまだ良かった。ほどなく、雪鈴は自分が最早取り返しがつかないところまで追い詰められたのを知った。セサリ村の背後にそびえる山はかなりの高さだ。真冬には山から吹き下ろす風のせいで、この辺りは豪雪と寒さに見舞われる。
山深くに逃げ込めば、追っ手にも見つかるまいと思ったのが甘かった。義両親は屋敷の下男たちだけでは心許ないと思ったものか、追っ手の玄人(プロ)を雇ったのだ。
山深くに逃げ込めば、追っ手にも見つかるまいと思ったのが甘かった。義両親は屋敷の下男たちだけでは心許ないと思ったものか、追っ手の玄人(プロ)を雇ったのだ。

