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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第4章 序章~最初の「死」~

今、雪鈴はけして追いつかれまいと信じていた山奥で追い詰められ、しかも眼前には鋭く切り立った崖が迫っている。あと数歩進めば、我が身は真っ逆さまに下を流れる谷川に墜落するだろう。
ご丁寧に犬まで連れているのか、キャンキャンと耳障りな鳴き声が聞こえてくる。
ついに、追っ手の男たちの姿が見えるほど近づいた。追っ手は総勢六人、その中の四人は見憶えがあるから、崔家の下僕だろう。残りの二人が雇われた者たちに違いない。
ご丁寧に犬まで連れているのか、キャンキャンと耳障りな鳴き声が聞こえてくる。
ついに、追っ手の男たちの姿が見えるほど近づいた。追っ手は総勢六人、その中の四人は見憶えがあるから、崔家の下僕だろう。残りの二人が雇われた者たちに違いない。

