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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第6章 蝶のいざない

彼は思案するような風情で言った。
「しばらくは、そっとしておいてやってくれ。本人が口にしたくないことを無理に訊き出すような真似はしたくないんだ」
スチョンは誰より彼の気持ちを理解してくれる。けれど、今日は憂い顔で言った。
「ですが、坊ちゃま。せめて、お嬢さまのご家族には知らせた方が良いんじゃないですかね。両親も心配してなさるでしょうし、もし、ここに匿われていたことが明るみになれば、人助けをした坊ちゃまが痛くもない腹を勘繰られることになりかねませんよ」
「しばらくは、そっとしておいてやってくれ。本人が口にしたくないことを無理に訊き出すような真似はしたくないんだ」
スチョンは誰より彼の気持ちを理解してくれる。けれど、今日は憂い顔で言った。
「ですが、坊ちゃま。せめて、お嬢さまのご家族には知らせた方が良いんじゃないですかね。両親も心配してなさるでしょうし、もし、ここに匿われていたことが明るみになれば、人助けをした坊ちゃまが痛くもない腹を勘繰られることになりかねませんよ」

