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第40章 花、薫る夜

　そう、あれは何の話をしていたのだったか。確か、桂花が言ったのだった。



ー金木犀は花開いた思うと、あっという間に散ってしまいますね。



　それが淋しいと言うと、賛が笑いながら教えてくれた。



ー心配しないで。この金木犀は大抵、二度咲きするから。


　桂花は不思議な想いで賛を見た。



ー金木犀が二度咲くのですか？