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第41章 それぞれの想い

　桂花は桂花らしく、望むがままに生きれば良い。心なしか、桂花の横顔も王宮で見ていたより強ばりが解けているような気がする。




　賛と桂花は顔を見合わせ微笑み合うと、ゆっくりと歩き始めた。




　漸く東の空の端が紅く染まり始めた。その日、最初の陽の光が二人の後ろ姿を包み込むように照らし出す。まだ冷たさを含んだ早朝の春の風に、小さな紫の花がかすかに身を震わせた。