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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

傍らの屏風に描かれた銀蝶が動き出し、抜け出したのである! ハッとして背後を見やれば、確かに満開に咲き誇る金木犀、銀木犀に戯れかけていた銀色の蝶が二羽とも忽然と消えているではないか。
まさかー。楽観的で幽鬼などの存在を信じない王妃も流石に背筋が冷えた。
絵の中の銀蝶が抜け出して現実に現れるなど、有り得るだろうか。これも寄る年波のせいで、ついに自分はおかしくなってしまったのかと思いかけたのだけれど。
気が狂ったにしては、自分は存外に冷静に今の状況を分析できているようだし、夢の続きを見ているわけでもなさそうだ。
まさかー。楽観的で幽鬼などの存在を信じない王妃も流石に背筋が冷えた。
絵の中の銀蝶が抜け出して現実に現れるなど、有り得るだろうか。これも寄る年波のせいで、ついに自分はおかしくなってしまったのかと思いかけたのだけれど。
気が狂ったにしては、自分は存外に冷静に今の状況を分析できているようだし、夢の続きを見ているわけでもなさそうだ。

