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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

銀色の美しい蝶は十七年前、最後に見たときと少しも変わらなかった。透き通った繊細な羽根には細やかな模様が入り、羽根を動かす度にキラキラと眩しい光の粉を撒き散らしている。
蝶そのものがあたかも光り輝く宝石のようで、奇跡の美しさだ。
昔から、優れた美術品には神や丹精した職人の魂が宿るともいわれてきた。この屏風は王と王妃の成婚祝いとして、今は亡き大王大妃から贈られたものだ。大王大妃は先代の国王の祖母だった女性で、当時も王室の最長老、後宮の権力者として君臨していた。
蝶そのものがあたかも光り輝く宝石のようで、奇跡の美しさだ。
昔から、優れた美術品には神や丹精した職人の魂が宿るともいわれてきた。この屏風は王と王妃の成婚祝いとして、今は亡き大王大妃から贈られたものだ。大王大妃は先代の国王の祖母だった女性で、当時も王室の最長老、後宮の権力者として君臨していた。

