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第41章 それぞれの想い

　王妃は何の気なしに問うた。



「世子は、どうされていますか？」



　と、いつもは淀みなく応答するホ内官の顔が色を濃くした。



「世子は、どうされている？」



　重ねて問うても、ホ内官は応えない。



　そこで王妃は有無を言わせず、東宮殿に踏みいった。



　ホ内官が狼狽え、止めようとする。



「お待ち下さい。中殿さま、邸下はいまだご就寝中にて、お側には嬪宮さまもおいでです」



　暗に若夫婦が共寝しているところに踏み込んでくれるなと言っているのだ。